アイドル:SixTONESのバランスについての自論

まずは田中樹さん、入所13年おめでとうございます
彼はまだ25歳、人生の半分をジャニーズに注いでいるわけですよね。凄いしか言えなくなります。


まあここら辺で。




かれこれSixTONESというグループ自体もグループの歴史は6年、デビューは2年目という若いグループだが個人の芸歴だけで言ったらなかなか長い人達である。


バラエティに出た時は新人アイドルの雰囲気をまとって面白おかしく自分たちを発信してくれる。けれど、それが個人フィールドになった時。SixTONESを結成する前は当然1人で戦うことが多いわけで。仕事をすればそれが本人の実力に繋がることも多いわけだ。



例えば森本慎太郎。彼は小さい頃からJrの先頭に立ってバラエティでもアイドルでも活動していた人だ。そのせいか立ち振る舞いも上手いな、と感じることが多い。

新人としてバラエティに呼ばれた時は新人としてあるべき姿を発信する。ゲストとして呼ばれた時はゲストとして主役を立たせつつも自分の居場所を見つけてそこに収まる。表現を変えると決して悪目立ちすることはしないけど存在を消すわけでもない、絶妙な立ち位置にいる。

SixTONESにいる時の森本慎太郎はどうだろうか。
あくまでファンとして見ただけの感想だが、自由にやっているように見えてめちゃくちゃ気遣いをしていると思う。その気遣いも精神をすり減らすようなものではなく、メンバーがどんな風に動いてどんな風に思っているのかそれらを察してファンに伝えるなら自分はどんな風に動いたらいいか。そんな片鱗を感じる時がある。もちろん本人もメンバーも「彼は自由だそのままでいて欲しい」と発言することも多いのでそれが1番だろうけど。



例えばジェシー。彼は凄いなと私は思う。バラエティで常にボケて目を惹く存在ではあるが、それも彼の微妙なさじ加減で成り立っていると思う。彼個人のキャラクターが影響しているのはもちろんだが、求められている時に求められているものの少しプラスを発信し、求められていない時はその空気に馴染む。いやすごい。

SixTONESにいる時はどうだろうか。彼は絶対的なセンターだ。メンバーが話すようにセンターに彼がいるんじゃなくて、彼がいるところがセンターというものを強く感じる。だが、メンバーはこんなことも言っている。「彼は色々やってるけど結構自信はない。」「俺らって意外とネガティブ。」きっとそれはそうなんだと思う。ネガティブな部分があるからこそ、自分がその時何をすればいいのか1度立ち止まって考える。けれど、彼を押し出して支えて守ってくれる存在がいるから彼は前に進める。だから彼はグループが好きだし、それをよく伝えてくれる。



例えば松村北斗。彼は演技という場所で1人で戦っている。かくいう私もSixTONESになる前、Jrに対してそんなに詳しくなかった頃彼が出ている作品をたまたま見かけてこの人かっこいいな等と思ったりしてた。
演技の上手い下手については見る人の感性によって分かれる。作品に馴染む演技が好きな人もいれば、自分を作品に溶け込ませる演技が好きな人もいる。特にSixTONESにおいてはこの二種類の演技をする人が多いから分かれるのはまあわかる。
私は彼の演技は作品に馴染む演技をする人だと思う。役によってそれが日常生活に影響することが多いタイプの演じ方だ。この演じ方をする人は俳優に結構多いのだが、ジャニーズに限った話で言うと嵐の二宮さんが代表的だろう。彼はこのタイプに通じていて下手ではない、むしろプロに見つかるくらい上手い人なんだなと思う。
演技の上手い下手はぶっちゃけ棒読みになるか否かくらいの判断でいいと思うんです私的には。

SixTONESにおける彼の立ち位置はどうだろうか。ラジオでパブリックイメージについての話をしていた。彼はそれを作り上げるのが上手いな、と思う。彼はメンバーにもミステリアスと呼ばれ、実際のところファンが見えている部分なんて10%もないだろう。けれど、その僅かに見せてくれた部分でも彼はアイドルとして松村北斗を見せてくれる。そのやり方に批判を買う事はもちろんあるだろうし、私はそれをいくつか見かけた。ただのSixTONESファンの私が見つけてしまうくらいだから彼にはとっくに届いているんだろうなとさえ思う。それでも彼は彼のスタンスを変えない、それどころか極めようとしている。そんな彼の部分がかっこいいなとか思ったりもする。長くなってしまった。




例えば田中樹。彼がきっかけで私はSixTONESを知った。最初はやんちゃな人なんだなくらいにしか思ってなかったけれど知れば知るほど彼の賢さに震え上がった。

バラエティやラジオが多い彼だが彼はそのキャラクターを上手く使い分けていると思う。使い分けというか、その空気に馴染んだ自分を作るのが上手い。何を話せばいいか、この空気でどんなことをいえばいいか、これはどう回したら最適になるか、全て計算し尽くされたものなんだなと彼を見かける度に思う。計算し尽くされていても彼自身のキャラクターを変えることはない。むしろこのキャラクターをどうこの場に馴染ませるべきか、それが上手くできる人なんだなと思う。

SixTONESにいる時の彼はどうだろうか。私個人的な感想になるが、彼はヒールになることが上手い人だなと思う。実際彼が考えてることなんて彼じゃない人には全く分からないのだが、メンバーと自分達に関わってくれた人を守ることに関しては、彼自身徹底しているなと思う。そのキャラクターで批判をされることも多いし、実際彼も批判について明言したこともある。
彼は生きていく上で頭が良い人なんだなと感じる。頭の良さに関しては色んなものがあるだろうが、彼の頭の良さは作り出された道を歩み出す時にその道をどう歩んだら安全に進めるか、道を進んでいく上で何が起こるかわからないけど、その覚悟を背負って前の方に立ってメンバーのために見回しているように見える。




例えば京本大我。私の彼に対する第一印象は「凄い人がジャニーズに入ったな。」だった。それは色んな意味を込めて。よく知らない頃は綺麗な見た目してるのに破天荒だなとか、そんなことしか思わなかった。

彼の得意フィールドはミュージカルとよく言われる。確かに私も彼の歌声を初めてテレビで見た時はミュージカル特集だった。ジャニーズなのに、デビューしていないのに、あの井上さんにここまで食らいつける人がいるんだと驚いた記憶がある。
それからSixTONESとして彼を知って今に至るわけだが。デビューをしてバラエティに出ることも増えて印象はかなり変わった。彼も松村さんとは別の意味でミステリアスなんだと。何を考えてるか分からない突拍子のないことをする、けれどそれが視聴者に受けて結局は爪痕として彼を残すことができる。けれど田中樹や森本慎太郎のように分かりやすく魅せている訳ではなく、本当によく分からないのだ。けれどそのよく分からないけどなんかハマる、それも魅力なんだと思う。

SixTONESにおいて彼はどうだろうか。彼は儚い存在だなと常々感じる。1人で活動することが多かった彼はそこまでグループに固執していないように見えたから。けれどそんな彼に寄り添って支えるものとしてSixTONESが生まれた。SixTONESの中にいる彼は光のように輝く時もあれば闇のように影に沈むこともある。彼もまた、その空気に上手く馴染んでそこから自分を魅せられるタイプの人なんだと。また彼は1歩引いてSixTONESを見ている人だなと思う。1歩引いて見ているからこそ、彼のSixTONESに対する言葉に重みを感じるし、彼がSixTONESについて発した言葉は全部信じてついて行きたくなる。そして、僅かな力でも守りたくなる。彼は不思議な存在だ。




例えば髙地優吾。彼もまたミステリアスだなと感じる。グループやメンバーについてはよく話すのに自分のことについてはあまり話さない。けれど本人は「他人に興味が無い」という。不思議な人だ。

彼はある意味平成から令和にかけてのバラドルなんじゃないかと思う。ステージの上でアイドルをすることは当然あったが、彼が芸能の道に進むきっかけはバラエティだし、彼自身もバラエティでもっと上手くやりたいと発言している。
天然なのかわざとなのか分からないが、彼は番組内においてちょっとした波を作るのが上手いなと思う。大きな波ではなく、ゲストがほんの一言発してできる小さな波。その波があるから視聴者は彼の出ている番組で彼自身を目当てで見ていなくとも今日は面白かったな、彼も面白かったなと感じることも多いんじゃないんだろうか。それはもちろんファンの人も余計に感じるだろう。
彼目当てで番組を見ていても彼しか見ていないはずなのに気づいたら番組自体が面白くて、彼もそれに馴染んでいる。長年バラエティをやってきた能力だろうか。すごいな、とゲストで呼ばれる度に思う。

SixTONESにおいて彼はどうだろうか。私個人の感想としては無意識にSixTONESを守っている存在なんだなと思う。1万字インタビューの時や誕生日動画で彼はあまりにも的確にメンバーのことを言い当てている。それが意識的なのか無意識的なのかそれは本当のところ分からないが、きっと彼は彼が思っている以上にSixTONESのことが大切になっているんじゃないかと思う。ファンに見せる優しい顔も、時々見せる尖った顔も、全部が全部彼な訳だがそれだけじゃない、きっと彼も気づいていないような大きな愛が彼の中にあるんじゃないかと思う。




ここまで語ってきて何が言いたいか。
SixTONESはファンに対する接し方、メディア露出の時の魅せ方、本人のパブリックイメージやキャラクターの作り上げ方が見事にバラけているグループだと思う。一人一人だと不揃いだったり足りない部分があるのが、SixTONESという6人のグループになった時、一人一人の足りない部分を埋め合わせるように綺麗なバランスを保っているように見える。

人間、完壁完全な人なんていないしそれが人間の良い所でもあるけど、反対に人間は見ているものに完璧を求めがちだ。SixTONESを見ていると、「この人達は完璧だな」とひれ伏すこともよくあるけど、個人個人をよく見ていると何かが足りない、けれど嫌にならない、なんなら愛嬌にも感じる。そう思えてくる。



SixTONESって素敵なグループだなぁ!